京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

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 Diary 2000・3月25日(SAT.)

未熟者なり

 オパールは店の中にオーディオセットを置いて、それで音楽を店内に流しているので、たまにお客さんが「これをかけて欲しい」とレコードや CD を持ってくる事がある。オパールの雰囲気を損なわないものであれば、全て受けるようにしているのだが、そうでないものの場合は大変である。特に、どんな内容か分からないうちに、かけてしまい、いきなり店内に「場違いな」音楽が流れたりすれば問題である。今日も似たような事があった。

 そのお客さんは普段からよく来てくれるし、好感も持っていたのだが、それだけに J ポップみたいな音楽が流れ出した時には困った。が、そのまま放っておくわけにもいかないので、すぐに飛んでいって、音楽を変えた。そうすれば当然、お客さんとの間が気まずくなる。こちらは「ごめんなさい。これはちょっと雰囲気にあいません」と笑顔で CD を返したのだが、その笑顔がどうもひきつっていたような気がする。またその後も、しばらくは気持ちが高ぶっていて、平常心にすぐ戻れない。こういった所がどうにも未熟で、我ながら嫌になる。

 他にも、お客さんに注意をするのが、未熟者ゆえ同様に難しい。例えば食べ物を持ち込む人や、注文をしない人などがたまにいる。当然ながらこちらは注意をするのだが、それに対して憮然とした態度を取る人が結構いるのだ。そういう態度を取られれば、こちらも腹が立つ。が、そこは客商売なのでグッと怒りを押さえ、笑顔で筋だけは通す。つまり持ち込みをやめさせたり、注文をさせたりするのだが、どうもその笑顔がひきつっているようで気になる。また、気持ちも高ぶったままで、なかなか平常心に戻れない。30 歳にもなって、未だこのざまかと情けなくなる。要するに注意の仕方=叱り方が下手なのだ。

 私は昔から、他人との関係がきちんととれるようになれば一人前である、と考えている。「きちんと関係がとれる」とは、上手に摩擦を起こせ、その始末もできるという事だ。つまり、上手に他人を叱れ、上手に喧嘩が出来るという事。そういった意味で、私はまだまだ未熟者。日々精進が必要ですな。

小川顕太郎 Original:2000-Mar-27;