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 Diary 2000・7月28日(FRI.)

野良猫ロック 暴走集団‘71/
ワダくん登場

 騙された! なんだこれは? これのどこが『野良猫ロック』なんだ? ズベ公も族もゴーゴークラブも出てこない。代わりに出てくるのはチャリンコに乗ったヒッピーとダサいスナック。そして田舎でヒッピーが地元住民や保守派の政治家連中と揉めるという、左翼丸だしのストーリー展開。あああああ、どういう経緯があったのかは知らないが、藤田敏八、許せん。長谷部安春がしっかりと築いた『野良猫ロック』の世界をぶち壊しにしていやがる。

 この『野良猫ロック』シリーズというのは、第 1 作と 3 作と 4 作を長谷部安春が監督し、2 作とこの 5 作目を藤田敏八が監督している。幸いというか、私は 1 、3 、4 作と観たので、『野良猫ロック』最高! と叫んでいたのだが、この 5 作目でやられた。

 これは酷いよ。藤田敏八が、会社側の意向を勝手に無視して自分流のものを撮ったのは明白だ。何故なら、主演は当然のように「梶芽衣子」とクレジットされているのに、梶芽衣子の出番がほとんどない。冒頭でいきなり刑務所に入れられ、脱獄してきたらすぐに敵側に捕まって監禁、やっと逃げ出したと思ったらすぐに殺される。な、なんじゃそりゃあ。これはほとんどチョイ役の扱いですぜ。歌を 1 曲唄わせばそれでいいってものではあるまい。梶芽衣子率いる野良猫軍団にリンチされやがれ! ってもう死んでるんだよね、藤田敏八は。

 何というか、もうたまらん。本人達は、会社という大企業の金をうまく使って自分達の表現をする、というのが格好良いとか思っているのかもしれないが、そういったプチブル左翼的な思考って、耐えられない。映画のラストは、ヒッピーの原田芳夫がダイナマイトを持ったまま敵のリーダーに抱きついて爆死、ですぜ。うう、さぶ。どこまでも自己満足な左翼的ロマンチシズム。だからヒッピーとか左翼とかって嫌いなんだ。くそう、何が『暴走集団‘71』だ。『女番長』万歳! 『セックスハンター』最高!! 『マシンアニマル』ハラショー!!!

 プリプリ怒りながら、一緒に映画を観ていたババさんと共にオパールへ。するとカウンターの中にはワダくんが。「よろしくお願いします」。そう、今日からワダくんはオパールのスタッフとして働く事になっているのだ。といってもワダくんはちゃんと仕事を持っているので、週末のみの登場になりますが。なにはともあれ、みなさん、ワダくんをよろしく。

小川顕太郎 Original:2000-Jul-29;