京都三条 カフェ・オパール Cafe Opal:Home

HOME > diary > 00 > 1221
 Diary 2000・12月21日(THU.)

終い弘法

 終い弘法に行く。朝早くからやっている事だし、人があまり混んでいない時に行きたいとトモコが言うので、寝ずに、そのまま 7 時過ぎに東寺に向かう。

 弘法さんには、京都に引っ越してくる前には何度か行ったことがあったが、越してきてからは始めてだ。毎月 21 日に行われるのだが、店の定休日の木曜日が 21 日に重ならなければ来られない。今月はうまい具合に重なったし、おまけに終い弘法。それで少し無理をしてやってきたのだ。

 まだ人出は少なく、ゆっくりと見て廻ることが出来る。私はどうしたってレコードをみてしまうのだが、まあ、ろくなものがない。ドリフターズの『ツンツン節』があったがボロボロ。その他にも色々と、100 円以下なら買ってもいいかな、というものはあったのだが、値段を訊けば 1 枚 400 円。辞める。露店のおばちゃんに「100 円なんかで買えないよ!」と言われたが、いくところに行けば、100 円以下で手に入るものばかりだ。ま、そういったもんでしょう。

 トモコは骨董や古着物を見て廻っていたが、どれもこれも酷い物ばかり。おまけに高い。やはりダメだねえ、こういった所は。買って損がないのは、食料品ぐらいか。これは値段の誤魔化しようがないので、結構珍しいものが安くで売っている。柚子の絞り汁など、いくらか食料品を買い、お参りをして、帰る。雰囲気を楽しむ、といった感じでした。

 家に帰ると、可能涼介から小包が届いていた。中身は本。早稲田文学の 11 月号を含む何冊か。この早稲田文学の 11 月号には可能の文章が載っているのだ。眠かったので、読むのは後回しにして、さてベッドに向かおうと、本の束を投げ出すと、中から異様な表紙の本が出てきた。

『まんが サガワさん』。あれ? サガワさんの新刊か、と思い、何気なく開けて、吃驚した。あのパリでの人肉食事件の事を、サガワさんが自筆でマンガ化しているのだ! それも、あまりに凄い内容。オークラ出版という所から出ているのだが、一体誰がこんな企画を考えたのか。どうやら取り次ぎ店から配本を拒否され、出版ができなさそうで、サガワさんは困っているらしいが、私はこれは発売されなくて良かったと思うぞ。もし発売されたら、あまりにも不謹慎! と怒り狂う人々が出て大変な事になったのではないか。それともサガワさんはそんな事はどうだっていいのだろうか。

 悪夢の予感に苛まれながら、眠りに落ちる。

小川顕太郎 Original:2000-Dec-23;