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 Diary 2000・12月5日(TUE.)

懐疑主義者なのに

 ショウヘイくんのお姉さんが、子供を連れて来店。この子がショウヘイくんが休みの日に必ず遊んでいる姪っこか、と観察する。各テーブルの上に置いてあるメニューを集めてきてショウヘイくんに渡そうとしたり、そのメニューをテーブルに打ちつけて店を壊そうとしたりしている。この子が大きくなる頃には、国の政策によってバトル・ロワイヤルが行われているかもしれないが、それに勝ち残る見込みあり。

エクソシスト』のディレクターズ・カット版が話題だが、私も今年の映画は『エクソシスト』で締めくくろうと考えている。私は恐がりなのでホラー映画というものは今まで一切観ないようにしてきた。が、最近に至ってやっとその禁忌が破れ、少しづつ観られるようになってきた。それでも『シックス・センス』を観たぐらいで、夜トイレに行くのを我慢するざまなので、まだまだという感じだが。

 ところで私は懐疑主義者でアンチオカルト派のくせに、なんで幽霊とかを恐がるのか、矛盾しているのではないか、という疑義がババさんとヤマネくんから呈された。

 しかし私に言わせれば、それらは矛盾しない。幽霊の正体は枯れ尾花だと分かっていても、その枯れ尾花が怖い、というのが人間だと思う。そもそも私は懐疑主義者なので、幽霊や心霊現象は存在しない、という自分自身のほぼ 100 %に近い確信も、懐疑する用意がある。ただそれを懐疑させるには、それなりの証拠がなければいけない、というだけだ。

 アンチオカルトにしても、きちんとしたオカルト=隠秘学には敬意を払うし、興味もあるので、生半可なオカルトに我慢がならない、というだけである。どちらかと言えばアンチ疑似科学的なニュアンスだ。近代科学の概念で、いやそれどころか常識の範疇で解釈できる事柄を、人智を超えた神秘だ! オカルトだ! と騒ぎ立てている連中を見ると、アホか、という気持ちが沸き起こってくるのだ。

 そういえば『スリーピー・ホロウ』で、科学と合理主義精神を持って迷信を打破しようとするジョニー・デップも極度の恐がりだった。ああいった感じか。

 なんにせよ今年の締めくくりは『エクソシスト』。と、『バトル・ロワイヤル』だ! 悪魔祓いと殺しあい。いい年末になりそうだ。

小川顕太郎 Original:2000-Dec-7;