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From Readers 2001・2月2日〜

From readers 2月2日(FRI.)

店主の日記
「沖縄帰り」を読んで

沖縄在住/A さんより

 こんにちは。1/28 沖縄帰りを読んであまりにひどい表現をされているのでもう少し人権について考えて欲しくメールを出しました。

 海兵隊の起こす事件はここ沖縄では一番のスクープで、多すぎて報道されないなんて全くの事実無根です。それから海兵隊についての説明も人権を無視した最低の表現です。5 歳になる障害を持った息子をボランティアで世話する彼等に成り代わり、人伝えとは言えこんな風に書かれる事に何のタメライも無かったのか。沖縄の新聞社 2 社はどんな小さな事件もアメリカ人が加害者なら必ず記事にします。

 楽しみにしてアクセスしたのに残念でした。

(サイト管理人注:句読点を追加するなど、文意を損ねない程度に修正しております。)


サイト管理人より

 お名前を仮に、A さんとさせていただきました。投稿ではなく、管理人宛にいただいたメールです。ボクだけが読んでお終いに出来る内容ではない、と考えましたので公開させていただきます。日記を書いたのは店主ですが、話の大元はボクですのでお返事させていただきます。

 さて、ボクが聞いたガイドさんの説明は、大要以下の通りです。が、記憶のみに基づいております。記憶違いの可能性もありますし、無意識下で捏造されている可能性もあります。

 1995 年の海兵隊による少女暴行事件で基地返還要求運動が高まったのはみなさんもご存じでしょう。あれは、被害者が未成年の少女だったから大きな問題になったんです。成人女性に対する暴行事件は日常茶飯的に起こっており、新聞にも載らないんです。

 特に、海兵隊による暴行事件が多いんです。基地返還に関しては沖縄県民の間でも意見が色々あり、温度差があるんです。でも、海兵隊員の事件がとびぬけて多いんですね。とりあえず海兵隊だけは出ていってくれ、という決議が県議会で、保守・革新の区別なく全会一致で可決されたのは、そういうワケなんですね。

 ボクは、ガイドさんの話を鵜呑みにしておりました。実際のところどうなのか、充分確認をせず、吹聴していました。A さんのおっしゃるように「海兵隊の起こす事件はここ沖縄では一番のスクープで、多すぎて報道されないなんて全くの事実無根」であるなら、海兵隊員ならびに沖縄の地元紙の名誉を傷つけるものであります。事実確認を怠って吹聴した点はお詫びいたします。

「海兵隊」に関してですが、「店主の日記」(2000/1/28)には、

 海兵隊(マリーン)とは、アメリカから最下層の若者・犯罪者などを集めて作られた最も過酷・凶暴な軍隊だという。要するに、最前線にいて、敵地に上陸し、住民を殺しまくる殺人マシーンなのだ。やはりマリーンか、と思う。

 …とあります。

 例えば、若きオリヴァー・ストーンのように、純粋な愛国心から志願された方もおり、確かアメリカ軍の中ではエリート集団じゃなかったかな? とか、若干、店主とボクでは認識が異なっておりますが、海兵隊員が「殺人マシーン」である点では、おおむね一致しております。

 これは、映画や書籍のみによって作られたイメージです。実際の海兵隊員に接しておられる A さんの方が、個々の海兵隊員に対しては、よりリアルな認識を持っておられることは間違いないでしょう。

 また、海兵隊が如何なるものであろうとも、ご子息の世話をされている隊員に恩義を感じ、彼らになりかわって抗議されるのも、(不充分かも知れませんが)理解できます。

「海兵隊員の人権を考えているのか?」と問われれば、まったく及びもつかなかった、と答えるしかございません。海兵隊員がボランティア活動に勤しんでいることなどまったく知りませんでした。ご指摘に感謝いたします。

 WEB が世界に発信されていることの認識も不充分でした。海兵隊員の方が読まれれば、どう思われるのか? との観点はまったく持っておりませんでした。

 しかし、事前に「海兵隊員の方の人権」に気づいていたとしても、原文通りに掲載したと思います。これは、ポリティカルコレクトネスを考慮した口当たりの良い文章のみを発信するより、多くの方を不快にさせる表現でもあえて掲載し、それに対する批判・反論・議論の過程をどんどん公開することの方が値打ちがある、と思うからです。このサイトは、「カフェのサイト」ではありますが、実際のお店の居心地の良さとはかけ離れたものである、とご理解いただければ幸いです。

 個人的には、今回メールをいただいたことにより、「多い多いと漠然と思っていた、沖縄の海兵隊の犯罪は、本当のところどうなの?」「そもそも海兵隊とは?」など色々調べてみる契機になっております。

「店主の日記」1 月 28 日付けには、このページへのリンクを施し、内容に疑義が呈されたことがわかるようにしておきます。これからも、ご批判をいただければ望外の喜びです。

サイト管理人

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